第95回 研究会
- 日程:2023年6月17日(土)13:30~16:15(13:25~入室可能)
- 会場:Zoom(前日の夜までにURLをお送りします)
- 参加費:500円
参加申込の流れ
1. フォームから申し込む
6月12日(月)昼12:00までに、本ページ下部のフォームよりお申込ください。申込時に問題が生じた場合は,参加申込専用メールアドレス<sanka@jsl-kanji.com>までご連絡ください。
2. 参加費を入金する
JSLKの口座(ゆうちょ銀行)に参加費の入金をお願いいたします。口座番号は「参加受付完了メール」でお知らせいたします。入金期限は,6月15日(木)昼12:00までです。
3. Zoom接続アドレスを受け取る
1および2が完了した方にのみ、6月16日(金)夜までにZOOMのURLをお送りします。
プログラム
発表
- 日中同形語についての研究-「健全」・“健全”を例として-
- 発表者:花蕾(関西大学外国語教育研究科)・楊一鳴(関西大学東アジア文化研究科)
- 内容:日本語と中国語は古来漢字文化圏と言われ、ともに漢字を使用しており、そのため日本語と中国語において同形語が多く生まれた。同形語は、同じ漢字を使用する第二言語学習者にとって、習得しやすいことは言うまでもない。しかし、多くの先行研究によって、学習者が母語と近似する意味を取る同形語を使用する際に、誤用を起こすことが明らかにされている。その原因は同形語の品詞やコロケーションなどの用法が異なるためである。本稿は国語辞典と工具辞典など利用し、コーパスを用いて、日中同形語の「健全」・“健全”を例として、コロケーションを考察する。そして、共起語ネットワーク上の違いとその歴史的な原因についても分析を試みる。
- スリランカ人高校日本語学習者の漢字学習状況と学習意識
- 発表者:ディルシャーニ・ジャヤティラカ(Dilshani Jayathilake)(スリランカ・ケラニア大学現代言語学科)
- 内容:非漢字圏であるスリランカの日本語学習者にとって、漢字学習が最大の負担であると考えられる。特に、高校日本語学習者から漢字学習に対する不満の声がよく聞かれる。また、スリランカの大学入学試験でもある、高校卒業試験の日本語ペーパーの得点を見てみると、漢字問題の点数が最も低いことがわかる。では、高校日本語学習者が漢字学習に対してどのような意識を持っているのだろうか。本発表では、まず、スリランカ人高校日本語学習者の漢字学習状況を調べ、それから漢字学習に対する意識を検討する。
- 『外食業技能測定試験 学習用テキスト【接客全般】』用の単語帳開発の試み
- 発表者:飯嶋美知子(北海道情報大学)・五十嵐啓子 (北海道大学 高等教育推進機構国際教育研究部)
- 内容:特定技能で外食業への就業を希望する外国人のため、関連団体からは「接客全般」「飲食物調理」「衛生管理」の学習用テキスト3冊が公開されている。本研究では「接客全般」のテキストに対応した単語帳の試用版を開発した。単語帳には、テキストの索引にある単語と、使用頻度が5回以上のものを掲載した。これに関し特定技能等の在留資格で就業中の外国人を対象に調査を行った結果、やさしい日本語の解説や漢字の読み、英語の翻訳等が有用であるとの回答を得た。その後、単語帳には出現頻度が4回のものも加えることとした。外食業従事者の助言により必要と判断された単語も追加したが、索引には重要な単語が十分記載されていないことも判明した。
- <座談会>中級漢字学習は独学でいい?-ひとりで学ぶメリット・デメリットを考える-
- 発表者:濱川祐紀代(早稲田大学)
- 内容:COVID-19をきっかけにオンラインレッスンが始まり、現在はまた、教室に集まってのレッスンに戻りつつある。この状況の中で、先生方は漢字指導の方法を見直さなければならなかったのではないだろうか。自習型で進める学習スタイルに切り替えた学校もある。学校でオンデマンド教材を作成したケースもある。いまだ模索中の学校もあると聞く。出版されている漢字学習用教材を見ると、自習で進められるような形態のものも多い。「読めればよい」という声が教師からも学習者からも聞かれる。ニーズの多様性だけでなく、様々なツールや教材が開発されている今、中級漢字学習が独学でも進められるのか、そのメリットとデメリットを検討したい。
交流
内容:自由におしゃべりしたいという声を受け、ブレイクアウトルームに分かれた交流の場を設けます。気軽におしゃべりする機会になればと思います。(時間の都合上、割愛されることもございます。あらかじめご了承ください。)
地震・停電への対応について
何らかの問題が生じ,研究会を延期または中止とする場合は,研究会サイトにお知らせを掲示し,さらに参加申込者全員にメールにてお知らせいたします。
会誌購入のお願い
- 会誌は当サイトの「研究会誌」にて、ご確認・お買い求めいただけます。会誌購入の代金は,研究会の運営費として運用してまいります。
その他
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- 本研究会に関するお問い合わせは<sanka@jsl-kanji.com>までお願いいたします。